秩父の多様な自然が育んだキハダの木と毘沙門(びしゃもん)水で、にが味が爽やかなサイダーをつくりました。
古来から日本人の暮らしに親しまれてきたキハダ。この森の恵みをふたたび現代に生かしたいと日本薬科大学
・横浜薬科大学と共同で研究。ミネラルたっぷりの秩父の「毘沙門水」をベースに同じミカン科で相性のよい
カボスの果汁を加え、スッキリとキハダのにが味がきいた、いままでにない清涼飲料水が誕生しました。
● キハダは秩父の森に自生
キハダは、ミカン科の落葉高木です。幹の直径は平均30~40センチ、秩父の森に多く自生しており、現在は
育成も始まっています。古くからたいへん重宝されてきた木で、花からは蜜がとれ、白い材は床柱、家具、
寄木細工などに使われてきました。
● キハダの黄色とにが味
名前のとおり、外側の樹皮を剥ぐと鮮やかな黄色が現れます。この内皮は飛鳥時代から紙や絹の染料として
用いられました。防虫作用があるため、公式の文書や写経の紙として適していたのです。また、この部分は
たいへんにがいことでも知られます。かつての僧侶は長いお経を唱えるときに眠くならないように、山々を
踏破する修験行者は修行の友として、これを愛用していたそうです。
●植物由来の甘味ステビア甘味料
ステビアとは南アメリカ原産のキク科の多年草。これを研究して生まれたステビア甘味料は、甘みが強く
低カロリー、安全性も証明されています。
●秩父・毘沙門水
秩父郡小鹿野町の白石山はその名の通り、石灰質の山。毘沙門山とも呼ばれ、麓から湧き出る毘沙門水は
カルシウムやミネラルを豊富に含み、神の水と呼ばれます。平成の名水百選にも選ばれました。